DeNAは30日、中日4回戦(バンテリンドーム)に2―1で勝利し、連敗を3で止めた。オフにオリックスを戦力外となりDeNAに移籍した中川颯(はやて)投手(25)が、七回途中4安打1失点の好投でプロ初勝利を挙げた。大きな逆境を乗り越えた下手投げ右腕が、自身が生まれた1998年以来遠ざかるチームのリーグ優勝、日本一への貢献を誓った。
サブマリンの名のごとく、どん底からはい上がった。中川颯が苦難を乗り越え、プロ4年目で初勝利。鳴りやまぬ「ハヤテ」コールに、万感の笑顔で応えた。
「去年の自分からしたら、今の状況って考えられなかったこと。つらくて苦しい経験が多かったけど、こうしてまず1勝できてよかった」
球数少なくテンポの良い投球で凡打の山を築いた。六回1死二、三塁のピンチも代打大島、カリステを内野ゴロに打ち取って無失点で切り抜け、グッと拳を握った。
一度は閉ざされかけた道だった。オリックスでのプロ2年目。右肩の故障とともに、練習法をめぐり不運な形で上層部と軋轢(あつれき)が生じた。ひたむきに努力してきた23歳には受け入れがたい現実。人間関係に思い悩んで体調を崩し、約半年間、野球から離れた。
家族や近所の銭湯へ誘い出してくれた地元の友人、一人、春季キャンプ不参加の中でも大阪で練習相手を買って出てくれたオリックスのスカウト陣らに支えられ、徐々に体調を回復。野球をやめざるをえなかった危機から、奇跡的にマウンドへ帰ってきた。
「生粋のアンダースロー」を掲げ、小学校時代から下手投げ。下校後に毎日、約10キロのランニングや投げ込みなど、漫画『巨人の星』さながらの父との特訓で築き上げた。どんなに苦しいときも心の支えになったのは母の存在だった。そんな両親が見守る前で快投。初勝利&初安打の記念球2つを贈った。
色々あったんやな…無事にまた次も投げてね
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Source: ベイスターズ速報@なんJ