【WBC】中国では野球は人気も競技人口も低いままだが、チェコ代表はMLB“世界戦略”の重要な成果 「野球の普及」の大義ようやく実を結ぶ

転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1678761160/

1: ラッコ ★ 2023/03/14(火) 11:32:40.15 ID:wmBvlfA99
【メジャーリーグ通信】
WBCチェコ代表は大リーグ機構“世界戦略”の重要な成果 「野球の普及」の大義ようやく実を結ぶ
公開日:2023/03/14 06:00 更新日:2023/03/14 09:25

「米国内での関心が低い大会をなぜ、開き続けるのか?」と、WBC開催の意義を問われるたびに、
コミッショナーをはじめ大リーグ機構の関係者は「野球の普及のため」と答えてきた。

 背後には、世界の野球の頂点である大リーグが主催して権威ある国際大会を開催すれば、
野球の受容の途上にある国も大会への進出を目指して普及が進み、野球そのものの裾野が広がる、という見立てがあった。

 だが、こうした見方が楽観的であるという批判は今も根強い。

■中国では傍流

 例えば第1回大会以来連続して出場する中国は、数の上ではWBCの常連国ながら、野球の普及の度合いは遅い。
世界最大の人口を誇り、経済力の向上も著しい中国は、機構にとって魅力的な市場だった。
2007年に北京、上海、広州、天津、無錫の5つの都市の小学校で、野球を普及するための取り組み“MLB Play Ball”を開始したのも、
発展性のある市場を開拓するとともに、新たな選手の供給源を確保したいという機構の思惑があったからだ。
それだけにWBCに毎回出場することは、中国における野球人気の定着に寄与するはずだった。
しかし、実際には野球は依然として傍流のスポーツであり、バスケットボールやサッカーに比べれば、人気も競技人口も低いままである。

■国内リーグの地道な活動

 こうしたことからWBCを足掛かりとした野球の普及という機構の戦略は事実上破綻。一度始めたからには容易に終えられないという、
機構が自らの体面を維持するためだけに開催されているとみなされることさえ珍しくなかった。

 しかしながら、初参加となった英国とチェコ、とりわけチェコの存在は、機構の戦略が名ばかりのものでなかったことを示している。

 1989年のベルリンの壁の崩壊に始まる冷戦の終結を契機として野球が本格的に行われるようになったチェコは、
93年にチェコ・エクストラリーガが創設されたことで普及の第一歩を踏み出した。
97年には旧チェコスロバキア出身のパベル・ブディスキーがエクスポズとマイナー契約を結び、チェコ人として初めて北米プロ球界の一員となっている。

 それとともに国内リーグの地道な活動を目にした若者が野球に興味を持ち、大リーグで学んだ指導者たちが体系的な指導を行うことで、
WBCは現在のチェコ野球が目指すべき最大の目標となっている。今大会では消防士や教師が代表となっていることが話題ながら、
日本戦では大会屈指の強打者である大谷翔平から三振を奪うなど、その実力も確実に向上している。

 機構が掲げてきた「WBCは野球の普及のため」という戦略は、ようやく実を結びつつあるのである。

【鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授】
1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。
野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。
スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

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Source: なんじぇいスタジアム@なんJまとめ

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