日ハム4位指名の安西叶翔「自分の色を出して、自分という投手を確立させたい」

　日本ハムから４位指名を受けた常葉大菊川・安西叶翔投手（１７）が、新庄剛志監督（５０）の下でのプレーに思いをはせた。

　“新庄野球”を「明るく楽しく野球をしている感じ。自分もその野球にしっかりとついていって、チームに貢献できるように頑張りたい」と意気込みを語った。

　ドラフト会議開始前には「人生の中で一番緊張している。授業中に時計を見ても、（ドラフト会議まで）あとあと何時間だなと考えてしまった」と安西。それだけに指名後は「うれしい気持ちでいっぱい。ホッとしている気持ちもある」と笑顔がはじけた。

　ただ、その裏には悔しさの中で終えた高校野球、そして夢舞台への強い思いがある。高校最後の夏、優勝候補に挙げられながらチームを新型コロナ禍が襲い、安西を始めとする主力が予選途中で離脱。チームは静岡大会で４回戦敗退で甲子園出場はかなわなかった。

　安西は「悔しい思いで下を向いていた時もあった」と振り返る。それでも「プロの世界で活躍したいという夢があって、その夢に向かって練習に打ち込めた」と大きな目標を見据えて自らを奮い立たせたという。

　サイド気味の腕の振りから、独特の軌道を描く最速１５０キロの直球が武器。理想の選手を問われたが「自分の色を出して、自分という投手を確立させたい」とオンリーワンの投手になることを宣言。新球場で迎える来季の日本ハムに、新庄監督好みの新たな個性派投手が加わる。