「あの2人を見ろ、と監督が言うだけで事足りる。それが組織の理想像」。2人とは長嶋茂雄内野手(現巨人軍終身名誉監督)と王貞治内野手(現ソフトバンク球団会長)。4番と大砲の「ON」が最高の手本として君臨していたため、組織はなお一層機能した、という内容だった。
今週も引き続き、組織づくりについて。ノムさんが99-2001年に監督を務めた阪神を例に、チーム編成の難しさと重要性を語っていた。
12年9月14日、巨人-阪神(東京ドーム)の『ノムラの考え』。阪神はこの日の敗戦で巨人に4勝14敗4分け。カモにされていた。最終的に、巨人が貯金43で独走優勝し、阪神は借金20で5位と、大きく水をあけられている。
「さすがに元監督の立場として、再建策を提言せざるをえない」と、意識改革を勧めることになったわけだ。
まず指摘したのが、大黒柱不在のチーム状況。
投手陣では、この時点での勝ち頭が能見篤史投手と岩田稔投手の8勝。「エース」と呼べる存在は久しく出ていない。打線をみても、「4番」を張った金本知憲外野手は、このシーズン限りでの引退が決まっており、後継者は見当たらないのが実情だ、と嘆いた。
では、エースと4番をどう見いだすか。実はそれ自体が難問だという。
「エースと4番は、育てようと思って育てられるものではない。誰よりも速い球を投げられる。誰よりも打球を遠くに飛ばせる。天性の能力は、練習で補いようがない」
その考えから導き出されたのが、今回の金言。
「エースと4番には、出会うしかない。出会えるかどうかは、編成部門の眼力と努力にかかっている」
努力しても届かないところはある
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Source: ベイスターズ速報@なんJ