【侍ジャパン強化試合vs巨人】侍ジャパンが11安打5得点で巨人に快勝　6投手の完封リレーで五輪開幕に弾み

　侍ジャパンが五輪開幕前最後の強化試合となる巨人戦は、１１安打で５得点を奪って快勝した。投げても田中将（楽天）、伊藤（日本ハム）、大野雄（中日）、岩崎（阪神）、平良（西武）、栗林（広島）の６投手が無失点でつないだ。

　序盤から主導権を握った。先攻だった侍ジャパンは、初回に先頭の山田（ヤクルト）が中前安打で出塁。続く源田（西武）が犠打で送ると相手失策を誘って無死一、三塁の好機を作ると、吉田正（オリックス）の二併打の間に三塁走者の山田が生還し、先制点を奪った。

　２回以降は追加点を奪えずにいたが、投手陣が踏ん張った。先発の田中将は、３回２死まで投げて１安打無失点と好投。「とりあえず自分のやりたいことができました」と納得顔だった。３回２死からマウンドに上がった伊藤は駒大苫小牧の先輩でもある田中将からバトンを受け取ると、イニングをまたいで４回まで無安打無失点投球。「緊張しました。ただ周りの人に声を掛けてもらって楽しく投げられました。ボールは問題なく操れています。高校の先輩の田中さんの後は良い意味で緊張感がありました」と振り返った。

　すると打線は、１―０で迎えた６回にようやくつながった。源田、吉田正の連打などで１死一、三塁の好機を作ると浅村（楽天）が左翼線へ適時二塁打を放つと、右脇腹違和感で前日の楽天戦（楽天生命）を欠場していた柳田（ソフトバンク）も右前適時打で続いた。さらには１死一、三塁で菊池涼（広島）がセーフティースクイズを成功。３点を奪ってリードを４点に広げた。浅村は「チャンスで打てて良かったです」、柳田は「チャンスを作ってくれていたので、何とかしようと思って打席に入りました。追加点がとれてよかったです」と振り返った。

　５回から２イニングは大野雄が２イニングを１安アド無失点に抑えると、７回には１死三塁で吉田正が右前適時打。先頭の山田が右中間への二塁打で出塁して、続く源田が送り、吉田正が返すという流れるような攻撃を見せた。７回からは岩崎、平良、栗林が１イニングずつを無失点でつないで締めくくった。

　前日の楽天戦は３―５で敗れたが、この日は投打に強さを見せて快勝。３日後の２８日に１次Ｌ初戦となるドミニカ共和国戦（福島）を迎える侍ジャパンは、悲願の金メダルへ向けて弾みをつけた。
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